不眠症の治療

患者さんが心療内科を受診される理由は様々ですが、夜眠られないという悩みのある方が多くおられます。不眠のタイプとしては、なかなか寝付けない、途中で何度も目が覚める、朝早く目が覚めてそのあと眠れない、ぐっすり眠った気がしないなどのタイプがありますが、その不眠の原因としてはもっとたくさんあります。精神的な緊張やストレスによるものだけでなく、内科的な病気や外科的な病気によるものや、現在服用中の薬によるもの、体型に関するもの、生活習慣に関わるもの、もちろん比較的希な睡眠障害などもあり、本当にさまざまです。精度の高い診断をしていくためには専門病院などでの検査も必要になる場合もあります。また不眠症の特徴として夜眠れないため⇒昼間の活動性が低下する⇒夜の睡眠の質が低下する⇒昼間の活動性がさらに低下するといった悪循環が成立しやすいのです。最近は安全性の高い睡眠導入剤が多いのですが、お薬だけでなくこの悪循環を断ち切るために昼間の活動にも目をむけていくのも有効です。