院内勉強会-抗うつ薬-

先日院内勉強会で抗うつ薬について勉強いたしました。知識の整理の為に少しまとめてみました。

①抗うつ薬はうつ病以外にも効果がある

抗うつ薬はパニック障害、社交不安障害、強迫性障害など不安や恐怖を生じる障害に適応があります。またある種の痛みに対して鎮痛補助の役割で使用されたり、わが国では適応がないのですが腹圧性尿失禁などにも用いられています。

②抗うつ薬は服用しはじめてすぐに効果があらわれるわけではない

抗うつ薬は飲み始めて効果が現れるまでに数週間の期間を要することが多いのですが、一方、吐き気、ムカつき、けだるさなどの副作用については飲み始めすぐや増量時に多いためにかのうであれば効果が出てくるまで続けていただくことが大切だと言われています。

③効果があるかどうか見るためには充分量の投与が必要

一般的にその抗うつ薬が有効かどうか判定するためには十分な量、十分な期間の投与が必要だと言われています。十分量、十分期間の投与を行っても効果が不十分な場合には他の薬への変更したり、別の薬を加えるような増強療法などが行われます。

④副作用について

従来の抗うつ薬が便秘、口渇などの副作用が多かったの対して、最近よく使用される新規抗うつ薬については吐き気、ムカつきなどが多いといわれています。また誤って過量服用された場合の危険性は新規抗うつ薬のほうが少なく、一般的には安全性の高い薬だといわれています。

⑤中止する場合の注意点

飲み続けいていた薬剤を突然中止すると中止後発現症状といってめまいや知覚障害、不安感などの不快な症状が出現する恐れがあります。ゆっくりと減量中止していくのが原則となります。