虹の色

 今朝の高槻市は雨上がりの空に薄っすらと虹がかかっていました。虹をみると想い出すのが、医者になりたての頃、先輩指導医からの質問「虹の色って何色(なんしょく)?」に対して質問の意図がわからなかった私は「7色ですか?」と自信なさげに答えたのでが、、、、
 後から聞いた話では国や地域によっては虹は3色と言う人もいれば40色と言う人も人もいるらしいのです。もちろん光の見えかたは光の波長が連続的に変化しているためのものなので何色などと正確に答えることはできないのかもしれませんが、少なくとも7色と答える人は7つの色を認識、区別、表現していると言うことなのでしょう。先輩指導医の教えは「言葉を大切に使いなさい」「相手と自分と同じ言葉を使っていても同じことを意味しているととは限らない」ということだったようです。不勉強だった私は「精神科医というのは小難しいことをいう生き物だな」なんて感じていたのですが、それから何年も経って自分が指導医になったときに若い医者に同じようなこと言っていたのを思い出すとなんとなく恥ずかしい気持ちきなります。
 医者になり今年で24年目になりました。当時の先輩指導医をはるかに超える年齢になりましたが、自分でも「まだまだあかんなぁ」と感じる事は多々あります。私の発する言葉がきちんと伝わらないこともあるでしょうし、患者さんの言葉を私が取り違えてしまうこともあると思います。診察室で何かおかしいなと感じられたらぜひ「それどういうことですか?」「違うと思います」など遠慮なく言って下さいますようお願いいたします。
 屋内ばかりで仕事をしているとめったに虹をみることはないのですが、私にとって大切なもの思いだした気がしました。