誰にでも、ついついやってしまう「嫌な癖」があるものです。爪を噛む、髪をいじる、貧乏ゆすりをする、夜更かししてしまう、暴飲暴食してしまう…挙げればきりがありませんね。こうした癖は、多くの場合、無意識のうちに行われています。しかし、それが習慣化し、ご自身や周囲の人にとって不利益になったり、不快感を与えたりするようになると、「どうにかしたい」と思うのは自然なことです。
では、なぜ癖は生まれるのでしょうか? そして、どうすればその癖を直すことができるのでしょうか? 今日は、心療内科医の視点から、嫌な癖の直し方についてお話したいと思います。
なぜ嫌な癖は生まれるのか?
癖が生まれる背景には、いくつかの要因が考えられます。
* ストレスや不安の解消: 多くの癖は、ストレスや不安を感じた時に、その不快感を和らげようとする行動として現れます。例えば、爪を噛む行為は、緊張を和らげるための自己刺激の一つとして考えられます。
* 退屈しのぎ: 何か集中するものがない時や、手持ち無沙汰な時に、無意識に特定の行動を繰り返してしまうことがあります。
* 習慣化: 最初はたまたま行った行動でも、それが繰り返されるうちに脳が「これはいつものことだ」と認識し、意識せずとも行ってしまうようになります。
* 自己肯定感の低さ: 自分に対する自信のなさから、自己を傷つけるような癖(例:髪を抜く、肌を掻きむしるなど)につながることもあります。
* 特定の行動との結びつき: 特定の場所や状況(例:ソファーに座るとスマホを触ってしまう、イライラするとお菓子を食べてしまう)と、癖が強く結びついていることも少なくありません。
嫌な癖を直すための具体的なステップ
癖を直すには、まずその癖を意識することが第一歩です。そして、以下のステップを試してみてください。
1. 癖を「見える化」する
自分がどんな時に、どんな場所で、どのくらいの頻度で癖をしてしまっているのかを記録してみましょう。手帳にメモしたり、スマホアプリを活用したりするのも良いでしょう。「見える化」することで、自分の癖のパターンが客観的に把握でき、対策を立てやすくなります。
2. きっかけとなるものを特定し、排除する(または変更する)
癖をする直前に、何か「きっかけ」となるものはありませんか? 例えば、
* 場所: 自分の部屋にいる時、職場にいる時
* 時間帯: 夜、食後
* 感情: ストレスを感じた時、暇な時、疲れている時
* 特定の行動: スマホを見ている時、テレビを見ている時
これらのきっかけを特定し、可能な限り排除する、あるいは変更することを試みましょう。例えば、スマホを触る癖があるなら、決まった時間以外は手の届かない場所に置く、などです。
3. 代替行動を見つける
癖をしそうになった時に、代わりにできる別の行動を準備しておきましょう。これは、悪い癖を良い癖に置き換える作業です。
* 爪を噛む癖があるなら、代わりにハンドクリームを塗る、ストレスボールを握る、ガムを噛む。
* 夜更かししてしまうなら、決まった時間に照明を落とし、読書や軽いストレッチをする。
* お菓子を衝動的に食べてしまうなら、代わりに温かい飲み物を飲む、歯を磨く。
代替行動は、できるだけポジティブで、その癖では得られない満足感が得られるものを選ぶと成功しやすいです。
4. 小さな成功体験を積み重ねる
いきなり完璧に癖をなくそうとするのは難しいものです。まずは、「今日は〇〇しなかった」という小さな成功を意識的に数え、自分を褒めてあげましょう。 たとえ一日できなくても、次の日にもう一度挑戦すれば良いのです。焦らず、一歩ずつ進んでいくことが大切です。
5. ストレスマネジメントを心がける
多くの癖はストレスが原因で引き起こされます。日頃から、ストレスをため込まないような工夫をすることが、癖の改善にも繋がります。
* 適度な運動を取り入れる
* 質の良い睡眠をとる
* 趣味やリラックスできる時間を作る
* 友人や家族に相談する
6. 周囲の理解と協力を得る(必要な場合)
もし、癖がご自身の生活に大きな影響を与えている場合や、一人で解決するのが難しいと感じる場合は、信頼できる家族や友人に相談し、理解と協力を求めることも有効です。
「なかなか寝付けない」「夜中に何度も目が覚めてしまう」といった睡眠のお悩みは、多くの方が経験することかと思います。ぐっすり眠れない日が続くと、日中のパフォーマンス低下はもちろん、心身の健康にも悪影響を及ぼしかねません。そんな時、睡眠薬の使用を検討される方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、睡眠薬は適切に使用すれば大きな助けとなりますが、その一方で注意すべき点も存在します。今回は、睡眠薬のメリットとデメリットについて、皆様に正しく理解していただくための情報をお伝えしたいと思います。
睡眠薬を使用するメリット
まず、睡眠薬がもたらす主なメリットを見ていきましょう。
* 迅速な入眠効果: 睡眠薬の最大のメリットは、服用後比較的速やかに眠りに入ることができる点です。寝付きが悪く何時間も布団の中で苦しんでいる方にとって、この効果は非常に心強いものです。
* 睡眠時間の確保: 不眠によって極端に睡眠時間が短くなっている場合、睡眠薬によって必要な睡眠時間を確保し、心身の疲労回復を促すことができます。
* 心身の負担軽減: 眠れない状態が続くと、精神的なストレスが蓄積し、不安や抑うつ症状を引き起こすことがあります。一時的に睡眠薬を使用することで、不眠による心身への負担を軽減し、精神状態の安定にもつながります。
* 生活リズムの改善: 睡眠薬の力を借りて一時的にでも質の良い睡眠をとることで、乱れてしまった睡眠リズムを整えるきっかけになることもあります。
睡眠薬のデメリットと注意点
次に、睡眠薬を使用する上で知っておくべきデメリットと注意点です。
* 依存性の可能性: 多くの睡眠薬には依存性が存在します。漫然と使い続けると、薬がないと眠れないという精神的・身体的依存が生じることがあります。そのため、医師の指示なく自己判断で服用を中止したり、量を増やしたりすることは絶対に避けてください。
* 副作用のリスク: 睡眠薬の種類によっては、日中の眠気、ふらつき、倦怠感、記憶障害(一過性健忘)などの副作用が現れることがあります。特に高齢者の場合、ふらつきによる転倒のリスクが高まるため注意が必要です。
* 耐性の形成: 同じ量の睡眠薬を飲み続けると、体が慣れてしまい効果が薄れてくる「耐性」が生じることがあります。これにより、さらに薬の量を増やしたくなる悪循環に陥る可能性もあります。
* 根本的な解決にはならない: 睡眠薬はあくまで症状を緩和する対症療法であり、不眠の根本的な原因を解決するものではありません。不眠の原因がストレス、生活習慣の乱れ、他の病気などにある場合は、そちらへのアプローチも同時に行う必要があります。
* 離脱症状の可能性: 長期間服用していた睡眠薬を急に中止すると、かえって不眠が悪化したり、不安感や吐き気などの離脱症状が現れたりすることがあります。減薬・中止する際は、必ず医師の指導のもと、段階的に行うことが重要です。
大切なのは「適切な使用」
睡眠薬は、不眠に悩む方にとって有効な選択肢の一つですが、その使用には慎重な判断が求められます。
当院では、患者様一人ひとりの不眠の原因や生活習慣を丁寧に伺い、睡眠薬が必要かどうか、必要であればどの種類の睡眠薬を、どのくらいの期間使用するかを慎重に検討いたします。また、睡眠薬だけに頼るのではなく、**生活習慣の改善指導(睡眠衛生指導)**や、ストレスケアなど、根本的な解決に向けたサポートも積極的に行っております。
もし、あなたが不眠で悩んでいて、睡眠薬の使用について考えているのであれば、決して自己判断せずに、まずは専門医にご相談ください。皆様が心身ともに健康で、充実した毎日を送れるようサポートさせていただきます。
大空への憧れと、歳を重ねて見えてくる景色
昨日、万博会場にブルーインパルスを見に行ってきました。
青空をキャンバスに、華麗なアクロバット飛行を披露する彼らの姿は、まさに圧巻の一言。自衛隊の存在意義や憲法問題など、議論すべきことはたくさんあるでしょう。でも、そんな難しいことを一切考えずに、ただ純粋に「カッコいい!」と感じている自分がいました。
小さな頃の夢と、現実のギャップ
私も小さな頃は、パイロットに憧れたものです。大空を自由に飛び回るパイロットは、子ども心にヒーローそのものでした。しかし、今となっては「とんでもない」の一言に尽きます。
高いところは苦手だし、閉鎖された空間も息が詰まりそう。もし事故を起こしたらどうしよう、なんて考えると、怖くて怖くて仕方ありません。子どもの頃には見えなかった、あるいは見ようとしなかった現実的なリスクや恐怖が、歳を重ねるごとにクリアに見えるようになる。これは、ある意味で成長の証なのかもしれません。
年齢とともに変化する「カッコいい」の形
子どもの頃の「カッコいい」は、純粋な憧れや、非日常への羨望が大きかったように思います。それが大人になると、現実的な視点が加わり、時に恐怖や不安といった感情も伴うようになります。
パイロットに限らず、どんな職業や状況においても、歳を重ねるごとに見え方や感じ方が変わっていくことは少なくありません。それは決して悪いことではなく、むしろ多角的な視点や深い洞察力を得た結果とも言えるでしょう。
心の健康と向き合うこと
今回のブルーインパルス鑑賞は、私にとって、子どもの頃の純粋な気持ちと、大人になってからの現実的な視点の両方を感じさせてくれる貴重な体験でした。
時に、私たちは社会の期待や常識に縛られ、自分自身の感情や感覚を見過ごしてしまうことがあります。しかし、心の健康を保つ上で大切なのは、良いも悪いも、自分の感情に正直に向き合うことではないでしょうか。
大谷翔平選手の投手復帰のニュース!私も含め、多くの野球ファン、そしてスポーツ関係者がこの日を待ち望んでいたのではないでしょうか。
打者としてももちろん素晴らしい成績を残されていますが、やはり「二刀流」としてマウンドに立つ姿は、私たちに計り知れない感動と興奮を与えてくれます。怪我からの長いリハビリを乗り越え、再びあの豪快なピッチングを見せてくれる日が来ることに、心から感謝と喜びを感じています。
「気象病」は、気圧、気温、湿度などの気象変化によって心身の不調が引き起こされる状態を指します。
主な症状
頭痛、めまい、吐き気、だるさ、関節痛、肩こり、気分の落ち込みなどが挙げられます。
メカニズム
耳の奥にある内耳が気圧の変化を感知するセンサーの役割を果たしており、この情報が脳に伝わることで自律神経のバランスが乱れることが主な原因と考えられています。
対策
* 規則正しい生活: 十分な睡眠、バランスの取れた食事。
* 体を温める: 入浴などで血行を促進。
* 耳のマッサージ: 内耳の血流改善を促す。
* 天気予報の活用: 気圧変化の大きい日に備える。
* 必要に応じて医療機関へ相談: 症状が辛い場合は医師の診察を受ける。
気象病は「気のせい」ではなく、気象の変化が体に影響を与えることで起こるものです。自分の体調を観察し、無理なく対処することが大切です。
「やる気が出ないな」「気分が重いな」と感じること、誰にでもありますよね。私たちは、「元気になったら動こう」と思いがちです。でも、実は逆なんです。気分は行動に影響しますが、行動も気分に影響を与えます。
たとえば、朝、ベッドからなかなか出られない時。「何もしたくない」と感じていても、もし「とりあえず顔を洗おうかな」と少しでも動いてみたらどうでしょう?冷たい水で目が覚めたり、「できた!」という小さな達成感で、少しだけ気分が晴れることがあります。
この小さな一歩が、次の行動につながる力になるのです。
「やる気が出ない」のはあなたのせいじゃない
やる気が出ない時、自分を責めてしまうかもしれません。「もっと頑張らなきゃ」なんて。でも、やる気が出ないのは、あなたが弱いからではありません。心が休みたいサインかもしれないのです。
そんな時は、無理に大きなことをしようとしなくて大丈夫です。大切なのは、**「小さすぎるくらいの一歩」**を踏み出すことです。
なぜ動くと気分が変わるの?
* 「できた!」という気持ち: どんなに小さなことでも、何かをすると「できた!」という達成感が生まれます。これが、あなたを前向きな気持ちにしてくれます。
* 体の変化: 体を動かすと、脳の中の良い気分になる物質が増えます。気分が上がったり、リラックスしたりする効果があります。
* 考えすぎない: 何もしないでいると、つらいことばかり考えてしまいがちです。体を動かせば、気持ちが目の前のことに向かい、ネガティブな考えから離れることができます。
さあ、小さな一歩を踏み出してみませんか?
やる気が出ない時に、すぐに大きな行動は難しいですよね。だから、今、「これならできそう」と思う、本当に小さなことから始めてみませんか?
例えば、
* ベッドから出て、カーテンを開ける。
* コップ一杯の水を飲む。
* 好きな曲を1曲だけ聴く。
* ベランダに出て、深呼吸を数回する。
* 座ったまま、指をグー・パーと数回動かす。
本当に些細なことで構いません。完璧にやろうとせず、「まあ、これくらいなら」と思えることから試してみてください。
そして、その小さな行動ができた自分を、どうか褒めてあげてください。「よくやったね」「一つできたね」と心の中で言うだけでも、次へのエネルギーになります。
もし、どうしても一歩が踏み出せない、どうしたらいいか分からないと感じるなら、一人で悩まずに誰かに相談してください。
焦らず、ゆっくりと、今日できる小さな一歩から。あなたの心が少しでも軽くなることを願っています。
テヘランやイスラエルからの報道に触れ、中東情勢の緊迫化に心を痛めている方もいらっしゃるのではないでしょうか。遠い国の出来事でも、ミサイル攻撃や死傷者のニュースは、私たちに不安や恐怖、無力感を感じさせます。
常に情報に触れる現代では、意識せずとも心が疲弊しがちです。連日の悲惨な報道は、知らず知らずのうちに心の負担となります。これは自然な心の反応です。
ニュースとの距離の取り方
もし、これらのニュースが大きな負担となっていると感じたら、一時的に距離を置くことも大切です。
* 時間や回数を制限する: 特定の時間だけチェックするなど、メリハリをつけましょう。
* 信頼できる情報源を選ぶ: 不確かな情報に惑わされないよう、公的な機関や大手メディアに限定しましょう。
* SNSとの付き合い方を見直す: 感情的な投稿やデマが多いSNSでは、見るアカウントを選んだり、休憩時間を設けたりするのも良いでしょう。
心の安定を保つために
心穏やかに過ごすためには、日常生活で意識的にリラックスできる時間を作りましょう。
* 深呼吸や瞑想: 静かな場所で自分の呼吸に意識を向けてみましょう。
* 身体を動かす: 散歩やストレッチなど、軽い運動は気分転換になります。
* 好きなことに没頭する: 読書や音楽鑑賞など、心が満たされる時間を大切にしてください。
* 信頼できる人と話す: 不安や心配事を一人で抱え込まず、話せる人に打ち明けるのも良い方法です。
大阪のメンタルクリニックの突然の休診のニュースを通院中の患者さんからおききして大変驚きました。また突然のことなので通院されている患者さんの立場なら薬の処方のことや診断書のことなどお困りになられている方もおおいのでないかと思いこの文章を書かせていただきました。
慌てずにまずは落ち着いて、以下のことを検討してみてください。
かかりつけ医や薬局へ相談:
* 現在、通院されている他の医療機関がある場合は、かかりつけ医に相談してみましょう。状況を説明すれば、薬の処方や診断書の作成に対応してくれる可能性があります。
* 薬局にも相談してみましょう。薬剤師が、一時的な対応策や、他の医療機関を紹介してくれるかもしれません。
他の医療機関への転院:
* 当該メンタルクリニックと同様の診療を行っている医療機関を探してみましょう。インターネットで検索したり、お住まいの地域の医療機関一覧などを参考にしたりすると良いでしょう。
* 転院する際は、これまでの診療記録や処方されていた薬の情報を新しい医療機関に伝えましょう。
メンタルクリニックのホームページやSNSをチェック
大変ではありましたが、コロナ渦を経て我々医療機関も多くのことをまなびました。私のところのような個人クリニックでは私がコロナやインフルエンザに感染してしまうと休診を余儀なくされてしまいます。そういった場合にそなえてもしそのような事態になれば近隣の○○クリニックにあらかじめ患者さんの診療、投薬をお願いしておいたり、書類の受け渡しだけなら受付スタッフだけで対応するなど予測できる事態にについては危機管理なされている可能性もあります。 そこで今一度当該メンタルクリニックのホームページやSNSで、休診期間中の対応について新たな情報が発表されていないか確認してみましょう。
また他の医療機関のホームページやSNSでも、休診中の患者さんへの対応について情報が掲載されている場合もあります。
その他:
* 地域の保健センターに相談:
* お住まいの地域の保健センターに相談することもできます。医療機関の探し方や、一時的な対応策についてアドバイスをもらえるかもしれません。
* 精神科救急医療機関:
* 緊急の場合は、精神科救急医療機関に連絡することも検討しましょう。
大切なのは、一人で悩まず、誰かに相談することです。
具体的な行動に移す前に、以下の点にご注意ください。
* 医療機関に連絡する際は、落ち着いて、自分の状況を正確に伝えましょう。
* 新しい医療機関を探す際は、医師の専門分野や、自分の症状に合った医療機関を選ぶようにしましょう。
* 転院する際は、必ず事前に新しい医療機関に連絡をして、予約を取りましょう。
他の医療機関を受診される際にはお薬手帳を持参することをおすすめします。お薬の種類だけでなく、量や飲み方についても記載されていますし、過去の投与歴もある程度の期間はわかりますので大変有用です。
くれぐれも慌てずに落ち着いて行動してくださるようお願い申し上げます。
先日、薬をやめることというタイトルでブログを書きました。薬漬け医療と批判されることがある一方、必要で有効な薬を服用しないことによって折角の医療、医学の進歩の恩恵を受けることができないのももったいない話です。医療というのは個別性が高く、患者さんとお薬の関係についても様々です。今回はその関係について少し述べたいとおもいます。
眼鏡やコンタクトレンズを使用されているかたなら想像しやすいと思うのですが、患者さんと薬の関係を眼鏡に例えて考えてみましよう。もしも眼鏡であれば生活する上でなくては困るものです。眼鏡なしで生活したいという理由でレーシックなどの手術を受けられる方もおられますが、ほとんどの方は眼鏡やコンタクトを使い続けられおられ、無理にやめようとはされません。薬も同様に、生活の助けになっているのであれば無理にやめる必要はありません。眼鏡も薬も最初は違和感があるかもしれませんがそのうちに慣れてきます。注意する点も同様で薬も眼鏡も強すぎても弱すぎても困るので、ちょうどいい程度に調整する必要があるということです。
次にもしも薬が山登りをするときの杖だとすればどうでしょう。普段の生活では必要ないが不安定なところを歩くときには杖を突いたほうが安全です。飛行機にのるときなどだけ抗不安薬を服用するといった頓服での使用と考えていただくとわかりやすいかもしれません。
薬は自分にとって浮き輪のようなものと言われる方もあります。泳ぐのが下手なうちは溺れないために浮き輪は必要かもしれないけれど、泳ぐのが上手になってきてもっと速く泳ぎたい、もっと美しく泳ぎたいと思ったときに浮き輪のことを邪魔だと感じるかもしれません。もしお薬が生活するうえで邪魔に感じるのであれば、減薬、中止などを検討するということです。
もっともっと他にもその患者さんによって自分にとって薬はこういう存在であるというのもあることでしょう。できれば診察室でお話ししていただければうれしく思います。
ある患者さんから、「そろそろ薬をやめたいのですが」と服薬中止の申し出がありました。その患者さんはずいぶん前から少しずつ薬を減らしてきており、状態もずっと安定されている方でしたので、「そうですね、では今回から薬をやめてみましよう。でももし調子がわるくなるようなら早めにご相談くださいね。」と申し上げて診察をおえました。今まで飲んでいたお薬をやめることができるということは服薬されている患者さんにとっても治療にあたらせていただいている我々にとっても喜ばしいことであります。ただ服薬を中断するときは症状の再燃、再発の危険性が高くなりますので、担当医にご相談してからでお願いいたします。
今年も高槻ジャズストリートの季節がやってまいりました。今回は第20回ということで平成30年5月3日~5月5日の3日間で行われます。高槻市民の私もほぼ毎回楽しんで参加(聴くほうだけですが)しています。クリニックを開院してからは公式パンフレットに当院の広告を掲載させていただいている関係で、院内の待合にも高槻ジャズストリートのパンフレットを置いています。ご来院の際にはどうぞご自由にお持ち帰りいただき、ぜひともジャズストリート当日も楽しんでいただけたらと思います。なお当院のゴールデンウィーク期間の休診日は4月30日と5月4日になります。5月2日水曜日は通常通りの診療を行いますが、連休前後は混雑が予想されますので、少しお時間に余裕をもって来院されることをおすすめいたします。
毎月第3日曜日には強迫性障害の方のグループミーティングをおこなっています。そのときによって異なるテーマで話をしていくのですが、今回は患者さんも治療者や支援者の視点で症状を捉え、考えてみるというものでした。強迫は薬を服用するだけで簡単に治ってしまうわけではありません。また常に治療者が皆さんのそばにいることもできませんので、もしここに治療者がいればどんなことを言ってくれるだろうかなど想像してみることも大切だという話になりました。
先日のブログでは最近開院されたのクリニックのことを書きましたが。当院の開院時のことを思い出してみると何か不安で一杯だったような気がします。本当に患者さんが来てくれるのだろうかということはもちろんですが、自分の力では診られないような難しい患者さんが来院されたらなどということも気にしていました。実際に開院してみると、確かに他院をおすすめしたほうが良い場合もありますが、近隣の他科の診療所だけでなく総合病院なども近くにあり医療環境的に恵まれている地域で開院できたと感謝しています。
春は出会いと別れの季節といわれています。私が非常勤で週2回お世話になっている瀬田川病院の副院長先生が退職され、京都の四条河原町でみずもとメンタルクリニックを開院されました。もうかれこれ10年以上ご一緒させていただいた先生なので寂しい気持ちでいっぱいですが、これからは同じ開業医の仲間として時には支えあいながらも切磋琢磨していけたらとかんがえております。
この時期は当院に通院されている患者さんのなかにも転勤、転居などで.当院への通院を続けることが困難になるかたもおられると思いますが、そういった場合は紹介状を作成させていただきますので遠慮なく申し出ください。
2012年10月1日に開院して5年が経ちました。多くの患者さんに来院していただき私たちも慣れてきてスムーズにいくこともあれば、まだまだご迷惑をおかけしていることもあります。患者さんの人数が増えたことにより今まで問題とならなかったことが問題となってきたり、求められるレベルも高くなり皆様のニーズに十分応えることができないことも多くなってきているのかもしれません。本日から6年目に入りますが、今一度気持ちをひきしめて診療の質の向上をめざしていきたいと思います。今後ともよろしくお願い申し上げます。
当院へのお電話での予約、お問い合わせの際に間違い電話が多くみられているようです。ご迷惑になりますので、当院にお電話していただく際には今一度、番号をお確かめいただくようお願い申し上げます。また、当院に通院中の患者様におかれましては、誤操作防止のため、可能な限り患者様の電話機への電話帳登録をお願いいたします。
今月のグループミーティングの参加者は4名でした。普段は私が司会をすることが多いのですが、今回は初めて参加の方がおられませんでしたので、ミーティングに参加されている方に司会進行をお願いいたしました。次回のミーティングは12月18日の予定です。
開院4周年ということでスタッフの皆さんから、お祝いのケーキをいただきました。本の形のデコレーションケーキで西田メンタルクリニックのロゴマークもいれてくださったようです。多くの方々に支えていただいたことを改めて感謝し、ここでお礼を申しあげます。
本日のグループミーティング参加者は4名でした。今月は初参加の方がおられなかったこともあり、いつもの体験談を話すよりも、ややつっこんで実際の行動療法についての話題が中心となりました。他の患者さんの話を聞いて、こんな考えはできなかいか、こんな取り組みはどうだろうかなどの意見もでて治療者の視点で考える機会になったのではないかと思われます。次回のグループミーティングは10月16日の予定です。参加希望の方は診察室でお申し出下さい。
本日のグループミーティング参加者は5名でした。そのときに参加してくださるメンバーによって話題は少しかわりますが、今回は行動療法のことについてが多かったと思います。暴露療法を行っていく場合、軽い負荷からやっていく場合と比較的強い負荷をかけていく場合などのメリット、デメリットについてや、治療者と一緒にやっていく場合、自分でやっていく場合などの違いについてなど話題となりました。次回のグループミーティングは平成28年9月18日(日)の予定です。参加希望の方は診察室でご相談ください。
5月のグループミーティングの参加者は4名で初参加の患者さんが1名でした。不安や恐怖を抱えている患者さんにとって、人前にでて話をすることや注目されることは苦手であることが多いのでグループミーティングに参加することにはとても勇気のいることだと思います。次回は7月17日(日曜日)の予定です。
本日のグループミーティングの参加者は4名で初めて参加の方は2名でした。ミーティングに参加して他の人の前で自分の話をすることは最初は抵抗があるかもしれませんが、自分の心のなかにとどめていることを言葉にして発することにより、自分の考えが整理出来たりするものかもしれません。もちろん最初は聞いているだけでもかまいません。次回のグループミーティングの予定は5月15日(日)です。参加ご希望の方は診察室でお申し出ください。
3月のグループミーティングは参加者6名と付き添いのご家族2名でした。初めての参加者も2名おられました。次回は4月17日(日曜日)の予定です。
今年最後のグループミーティングは患者さん6名、付き添いのご家族、ヘルパーさんと私の9名でおこないました。次回は1月17日の予定です。
クリニック開院3周年のお祝いにスタッフのかたから素敵なケーキをいただきました。3周年にちなみ3段でとリクエストしてくださったとのことです。どうやってカットすればいいのだろう、食べるのもったいないなどいいながら、とてもおいしくいただきました。
私たちのクリニックはこのケーキのような華やかさはありませんが、丁寧に、誠実に一段一段つみあげていけたらと考えております。今後ともよろしくお願い申し上げます。
今月のグループミーティング参加者は4名でした。グループミーティングに参加して他人の話を聞いたり、自分の体験談を話すということ自体に恐怖を感じるかたもおられるとおもいますが、自分から積極的に恐怖を感じていくという態度、姿勢は行動療法と考えてみてはいかがでしょうか。
本日のグループミーティングの参加者は4名でした。過去に専門機関で行動療法を受けられた方、今後受けられるよていの方など、今回は行動療法の話題が中心となりました。次回は5月17日(日曜日)の予定です。ご希望の方は診察室でご相談ください。
開院以来続けてまいりましたグループミーティングですが、対象患者さんをOCD(強迫性障害)だけから、社交恐怖など恐怖症や広場恐怖のあるパニック障害の患者さんにも拡大していく予定としています。参加ご希望のかたは診察室で担当医にご相談ください。
今週は年末年始のお休み期間の4週後にあたり、再診だけでなく初診の予約がとりやすくなっております。初診をご希望の患者様は診察時間内にお電話にてご予約を承っております。
誰にでも、ついついやってしまう「嫌な癖」があるものです。爪を噛む、髪をいじる、貧乏ゆすりをする、夜更かししてしまう、暴飲暴食してしまう…挙げればきりがありませんね。こうした癖は、多くの場合、無意識のうちに行われています。しかし、それが習慣化し、ご自身や周囲の人にとって不利益になったり、不快感を与えたりするようになると、「どうにかしたい」と思うのは自然なことです。
では、なぜ癖は生まれるのでしょうか? そして、どうすればその癖を直すことができるのでしょうか? 今日は、心療内科医の視点から、嫌な癖の直し方についてお話したいと思います。
なぜ嫌な癖は生まれるのか?
癖が生まれる背景には、いくつかの要因が考えられます。
* ストレスや不安の解消: 多くの癖は、ストレスや不安を感じた時に、その不快感を和らげようとする行動として現れます。例えば、爪を噛む行為は、緊張を和らげるための自己刺激の一つとして考えられます。
* 退屈しのぎ: 何か集中するものがない時や、手持ち無沙汰な時に、無意識に特定の行動を繰り返してしまうことがあります。
* 習慣化: 最初はたまたま行った行動でも、それが繰り返されるうちに脳が「これはいつものことだ」と認識し、意識せずとも行ってしまうようになります。
* 自己肯定感の低さ: 自分に対する自信のなさから、自己を傷つけるような癖(例:髪を抜く、肌を掻きむしるなど)につながることもあります。
* 特定の行動との結びつき: 特定の場所や状況(例:ソファーに座るとスマホを触ってしまう、イライラするとお菓子を食べてしまう)と、癖が強く結びついていることも少なくありません。
嫌な癖を直すための具体的なステップ
癖を直すには、まずその癖を意識することが第一歩です。そして、以下のステップを試してみてください。
1. 癖を「見える化」する
自分がどんな時に、どんな場所で、どのくらいの頻度で癖をしてしまっているのかを記録してみましょう。手帳にメモしたり、スマホアプリを活用したりするのも良いでしょう。「見える化」することで、自分の癖のパターンが客観的に把握でき、対策を立てやすくなります。
2. きっかけとなるものを特定し、排除する(または変更する)
癖をする直前に、何か「きっかけ」となるものはありませんか? 例えば、
* 場所: 自分の部屋にいる時、職場にいる時
* 時間帯: 夜、食後
* 感情: ストレスを感じた時、暇な時、疲れている時
* 特定の行動: スマホを見ている時、テレビを見ている時
これらのきっかけを特定し、可能な限り排除する、あるいは変更することを試みましょう。例えば、スマホを触る癖があるなら、決まった時間以外は手の届かない場所に置く、などです。
3. 代替行動を見つける
癖をしそうになった時に、代わりにできる別の行動を準備しておきましょう。これは、悪い癖を良い癖に置き換える作業です。
* 爪を噛む癖があるなら、代わりにハンドクリームを塗る、ストレスボールを握る、ガムを噛む。
* 夜更かししてしまうなら、決まった時間に照明を落とし、読書や軽いストレッチをする。
* お菓子を衝動的に食べてしまうなら、代わりに温かい飲み物を飲む、歯を磨く。
代替行動は、できるだけポジティブで、その癖では得られない満足感が得られるものを選ぶと成功しやすいです。
4. 小さな成功体験を積み重ねる
いきなり完璧に癖をなくそうとするのは難しいものです。まずは、「今日は〇〇しなかった」という小さな成功を意識的に数え、自分を褒めてあげましょう。 たとえ一日できなくても、次の日にもう一度挑戦すれば良いのです。焦らず、一歩ずつ進んでいくことが大切です。
5. ストレスマネジメントを心がける
多くの癖はストレスが原因で引き起こされます。日頃から、ストレスをため込まないような工夫をすることが、癖の改善にも繋がります。
* 適度な運動を取り入れる
* 質の良い睡眠をとる
* 趣味やリラックスできる時間を作る
* 友人や家族に相談する
6. 周囲の理解と協力を得る(必要な場合)
もし、癖がご自身の生活に大きな影響を与えている場合や、一人で解決するのが難しいと感じる場合は、信頼できる家族や友人に相談し、理解と協力を求めることも有効です。
誰にでも、ついついやってしまう「嫌な癖」があるものです。爪を噛む、髪をいじる、貧乏ゆすりをする、夜更かししてしまう、暴飲暴食してしまう…挙げればきりがありませんね。こうした癖は、多くの場合、無意識のうちに行われています。しかし、それが習慣化し、ご自身や周囲の人にとって不利益になったり、不快感を与えたりするようになると、「どうにかしたい」と思うのは自然なことです。
では、なぜ癖は生まれるのでしょうか? そして、どうすればその癖を直すことができるのでしょうか? 今日は、心療内科医の視点から、嫌な癖の直し方についてお話したいと思います。
なぜ嫌な癖は生まれるのか?
癖が生まれる背景には、いくつかの要因が考えられます。
* ストレスや不安の解消: 多くの癖は、ストレスや不安を感じた時に、その不快感を和らげようとする行動として現れます。例えば、爪を噛む行為は、緊張を和らげるための自己刺激の一つとして考えられます。
* 退屈しのぎ: 何か集中するものがない時や、手持ち無沙汰な時に、無意識に特定の行動を繰り返してしまうことがあります。
* 習慣化: 最初はたまたま行った行動でも、それが繰り返されるうちに脳が「これはいつものことだ」と認識し、意識せずとも行ってしまうようになります。
* 自己肯定感の低さ: 自分に対する自信のなさから、自己を傷つけるような癖(例:髪を抜く、肌を掻きむしるなど)につながることもあります。
* 特定の行動との結びつき: 特定の場所や状況(例:ソファーに座るとスマホを触ってしまう、イライラするとお菓子を食べてしまう)と、癖が強く結びついていることも少なくありません。
嫌な癖を直すための具体的なステップ
癖を直すには、まずその癖を意識することが第一歩です。そして、以下のステップを試してみてください。
1. 癖を「見える化」する
自分がどんな時に、どんな場所で、どのくらいの頻度で癖をしてしまっているのかを記録してみましょう。手帳にメモしたり、スマホアプリを活用したりするのも良いでしょう。「見える化」することで、自分の癖のパターンが客観的に把握でき、対策を立てやすくなります。
2. きっかけとなるものを特定し、排除する(または変更する)
癖をする直前に、何か「きっかけ」となるものはありませんか? 例えば、
* 場所: 自分の部屋にいる時、職場にいる時
* 時間帯: 夜、食後
* 感情: ストレスを感じた時、暇な時、疲れている時
* 特定の行動: スマホを見ている時、テレビを見ている時
これらのきっかけを特定し、可能な限り排除する、あるいは変更することを試みましょう。例えば、スマホを触る癖があるなら、決まった時間以外は手の届かない場所に置く、などです。
3. 代替行動を見つける
癖をしそうになった時に、代わりにできる別の行動を準備しておきましょう。これは、悪い癖を良い癖に置き換える作業です。
* 爪を噛む癖があるなら、代わりにハンドクリームを塗る、ストレスボールを握る、ガムを噛む。
* 夜更かししてしまうなら、決まった時間に照明を落とし、読書や軽いストレッチをする。
* お菓子を衝動的に食べてしまうなら、代わりに温かい飲み物を飲む、歯を磨く。
代替行動は、できるだけポジティブで、その癖では得られない満足感が得られるものを選ぶと成功しやすいです。
4. 小さな成功体験を積み重ねる
いきなり完璧に癖をなくそうとするのは難しいものです。まずは、「今日は〇〇しなかった」という小さな成功を意識的に数え、自分を褒めてあげましょう。 たとえ一日できなくても、次の日にもう一度挑戦すれば良いのです。焦らず、一歩ずつ進んでいくことが大切です。
5. ストレスマネジメントを心がける
多くの癖はストレスが原因で引き起こされます。日頃から、ストレスをため込まないような工夫をすることが、癖の改善にも繋がります。
* 適度な運動を取り入れる
* 質の良い睡眠をとる
* 趣味やリラックスできる時間を作る
* 友人や家族に相談する
6. 周囲の理解と協力を得る(必要な場合)
もし、癖がご自身の生活に大きな影響を与えている場合や、一人で解決するのが難しいと感じる場合は、信頼できる家族や友人に相談し、理解と協力を求めることも有効です。
誰にでも、ついついやってしまう「嫌な癖」があるものです。爪を噛む、髪をいじる、貧乏ゆすりをする、夜更かししてしまう、暴飲暴食してしまう…挙げればきりがありませんね。こうした癖は、多くの場合、無意識のうちに行われています。しかし、それが習慣化し、ご自身や周囲の人にとって不利益になったり、不快感を与えたりするようになると、「どうにかしたい」と思うのは自然なことです。
では、なぜ癖は生まれるのでしょうか? そして、どうすればその癖を直すことができるのでしょうか? 今日は、心療内科医の視点から、嫌な癖の直し方についてお話したいと思います。
なぜ嫌な癖は生まれるのか?
癖が生まれる背景には、いくつかの要因が考えられます。
* ストレスや不安の解消: 多くの癖は、ストレスや不安を感じた時に、その不快感を和らげようとする行動として現れます。例えば、爪を噛む行為は、緊張を和らげるための自己刺激の一つとして考えられます。
* 退屈しのぎ: 何か集中するものがない時や、手持ち無沙汰な時に、無意識に特定の行動を繰り返してしまうことがあります。
* 習慣化: 最初はたまたま行った行動でも、それが繰り返されるうちに脳が「これはいつものことだ」と認識し、意識せずとも行ってしまうようになります。
* 自己肯定感の低さ: 自分に対する自信のなさから、自己を傷つけるような癖(例:髪を抜く、肌を掻きむしるなど)につながることもあります。
* 特定の行動との結びつき: 特定の場所や状況(例:ソファーに座るとスマホを触ってしまう、イライラするとお菓子を食べてしまう)と、癖が強く結びついていることも少なくありません。
嫌な癖を直すための具体的なステップ
癖を直すには、まずその癖を意識することが第一歩です。そして、以下のステップを試してみてください。
1. 癖を「見える化」する
自分がどんな時に、どんな場所で、どのくらいの頻度で癖をしてしまっているのかを記録してみましょう。手帳にメモしたり、スマホアプリを活用したりするのも良いでしょう。「見える化」することで、自分の癖のパターンが客観的に把握でき、対策を立てやすくなります。
2. きっかけとなるものを特定し、排除する(または変更する)
癖をする直前に、何か「きっかけ」となるものはありませんか? 例えば、
* 場所: 自分の部屋にいる時、職場にいる時
* 時間帯: 夜、食後
* 感情: ストレスを感じた時、暇な時、疲れている時
* 特定の行動: スマホを見ている時、テレビを見ている時
これらのきっかけを特定し、可能な限り排除する、あるいは変更することを試みましょう。例えば、スマホを触る癖があるなら、決まった時間以外は手の届かない場所に置く、などです。
3. 代替行動を見つける
癖をしそうになった時に、代わりにできる別の行動を準備しておきましょう。これは、悪い癖を良い癖に置き換える作業です。
* 爪を噛む癖があるなら、代わりにハンドクリームを塗る、ストレスボールを握る、ガムを噛む。
* 夜更かししてしまうなら、決まった時間に照明を落とし、読書や軽いストレッチをする。
* お菓子を衝動的に食べてしまうなら、代わりに温かい飲み物を飲む、歯を磨く。
代替行動は、できるだけポジティブで、その癖では得られない満足感が得られるものを選ぶと成功しやすいです。
4. 小さな成功体験を積み重ねる
いきなり完璧に癖をなくそうとするのは難しいものです。まずは、「今日は〇〇しなかった」という小さな成功を意識的に数え、自分を褒めてあげましょう。 たとえ一日できなくても、次の日にもう一度挑戦すれば良いのです。焦らず、一歩ずつ進んでいくことが大切です。
5. ストレスマネジメントを心がける
多くの癖はストレスが原因で引き起こされます。日頃から、ストレスをため込まないような工夫をすることが、癖の改善にも繋がります。
* 適度な運動を取り入れる
* 質の良い睡眠をとる
* 趣味やリラックスできる時間を作る
* 友人や家族に相談する
6. 周囲の理解と協力を得る(必要な場合)
もし、癖がご自身の生活に大きな影響を与えている場合や、一人で解決するのが難しいと感じる場合は、信頼できる家族や友人に相談し、理解と協力を求めることも有効です。
誰にでも、ついついやってしまう「嫌な癖」があるものです。爪を噛む、髪をいじる、貧乏ゆすりをする、夜更かししてしまう、暴飲暴食してしまう…挙げればきりがありませんね。こうした癖は、多くの場合、無意識のうちに行われています。しかし、それが習慣化し、ご自身や周囲の人にとって不利益になったり、不快感を与えたりするようになると、「どうにかしたい」と思うのは自然なことです。
では、なぜ癖は生まれるのでしょうか? そして、どうすればその癖を直すことができるのでしょうか? 今日は、心療内科医の視点から、嫌な癖の直し方についてお話したいと思います。
なぜ嫌な癖は生まれるのか?
癖が生まれる背景には、いくつかの要因が考えられます。
* ストレスや不安の解消: 多くの癖は、ストレスや不安を感じた時に、その不快感を和らげようとする行動として現れます。例えば、爪を噛む行為は、緊張を和らげるための自己刺激の一つとして考えられます。
* 退屈しのぎ: 何か集中するものがない時や、手持ち無沙汰な時に、無意識に特定の行動を繰り返してしまうことがあります。
* 習慣化: 最初はたまたま行った行動でも、それが繰り返されるうちに脳が「これはいつものことだ」と認識し、意識せずとも行ってしまうようになります。
* 自己肯定感の低さ: 自分に対する自信のなさから、自己を傷つけるような癖(例:髪を抜く、肌を掻きむしるなど)につながることもあります。
* 特定の行動との結びつき: 特定の場所や状況(例:ソファーに座るとスマホを触ってしまう、イライラするとお菓子を食べてしまう)と、癖が強く結びついていることも少なくありません。
嫌な癖を直すための具体的なステップ
癖を直すには、まずその癖を意識することが第一歩です。そして、以下のステップを試してみてください。
1. 癖を「見える化」する
自分がどんな時に、どんな場所で、どのくらいの頻度で癖をしてしまっているのかを記録してみましょう。手帳にメモしたり、スマホアプリを活用したりするのも良いでしょう。「見える化」することで、自分の癖のパターンが客観的に把握でき、対策を立てやすくなります。
2. きっかけとなるものを特定し、排除する(または変更する)
癖をする直前に、何か「きっかけ」となるものはありませんか? 例えば、
* 場所: 自分の部屋にいる時、職場にいる時
* 時間帯: 夜、食後
* 感情: ストレスを感じた時、暇な時、疲れている時
* 特定の行動: スマホを見ている時、テレビを見ている時
これらのきっかけを特定し、可能な限り排除する、あるいは変更することを試みましょう。例えば、スマホを触る癖があるなら、決まった時間以外は手の届かない場所に置く、などです。
3. 代替行動を見つける
癖をしそうになった時に、代わりにできる別の行動を準備しておきましょう。これは、悪い癖を良い癖に置き換える作業です。
* 爪を噛む癖があるなら、代わりにハンドクリームを塗る、ストレスボールを握る、ガムを噛む。
* 夜更かししてしまうなら、決まった時間に照明を落とし、読書や軽いストレッチをする。
* お菓子を衝動的に食べてしまうなら、代わりに温かい飲み物を飲む、歯を磨く。
代替行動は、できるだけポジティブで、その癖では得られない満足感が得られるものを選ぶと成功しやすいです。
4. 小さな成功体験を積み重ねる
いきなり完璧に癖をなくそうとするのは難しいものです。まずは、「今日は〇〇しなかった」という小さな成功を意識的に数え、自分を褒めてあげましょう。 たとえ一日できなくても、次の日にもう一度挑戦すれば良いのです。焦らず、一歩ずつ進んでいくことが大切です。
5. ストレスマネジメントを心がける
多くの癖はストレスが原因で引き起こされます。日頃から、ストレスをため込まないような工夫をすることが、癖の改善にも繋がります。
* 適度な運動を取り入れる
* 質の良い睡眠をとる
* 趣味やリラックスできる時間を作る
* 友人や家族に相談する
6. 周囲の理解と協力を得る(必要な場合)
もし、癖がご自身の生活に大きな影響を与えている場合や、一人で解決するのが難しいと感じる場合は、信頼できる家族や友人に相談し、理解と協力を求めることも有効です。
誰にでも、ついついやってしまう「嫌な癖」があるものです。爪を噛む、髪をいじる、貧乏ゆすりをする、夜更かししてしまう、暴飲暴食してしまう…挙げればきりがありませんね。こうした癖は、多くの場合、無意識のうちに行われています。しかし、それが習慣化し、ご自身や周囲の人にとって不利益になったり、不快感を与えたりするようになると、「どうにかしたい」と思うのは自然なことです。
では、なぜ癖は生まれるのでしょうか? そして、どうすればその癖を直すことができるのでしょうか? 今日は、心療内科医の視点から、嫌な癖の直し方についてお話したいと思います。
なぜ嫌な癖は生まれるのか?
癖が生まれる背景には、いくつかの要因が考えられます。
* ストレスや不安の解消: 多くの癖は、ストレスや不安を感じた時に、その不快感を和らげようとする行動として現れます。例えば、爪を噛む行為は、緊張を和らげるための自己刺激の一つとして考えられます。
* 退屈しのぎ: 何か集中するものがない時や、手持ち無沙汰な時に、無意識に特定の行動を繰り返してしまうことがあります。
* 習慣化: 最初はたまたま行った行動でも、それが繰り返されるうちに脳が「これはいつものことだ」と認識し、意識せずとも行ってしまうようになります。
* 自己肯定感の低さ: 自分に対する自信のなさから、自己を傷つけるような癖(例:髪を抜く、肌を掻きむしるなど)につながることもあります。
* 特定の行動との結びつき: 特定の場所や状況(例:ソファーに座るとスマホを触ってしまう、イライラするとお菓子を食べてしまう)と、癖が強く結びついていることも少なくありません。
嫌な癖を直すための具体的なステップ
癖を直すには、まずその癖を意識することが第一歩です。そして、以下のステップを試してみてください。
1. 癖を「見える化」する
自分がどんな時に、どんな場所で、どのくらいの頻度で癖をしてしまっているのかを記録してみましょう。手帳にメモしたり、スマホアプリを活用したりするのも良いでしょう。「見える化」することで、自分の癖のパターンが客観的に把握でき、対策を立てやすくなります。
2. きっかけとなるものを特定し、排除する(または変更する)
癖をする直前に、何か「きっかけ」となるものはありませんか? 例えば、
* 場所: 自分の部屋にいる時、職場にいる時
* 時間帯: 夜、食後
* 感情: ストレスを感じた時、暇な時、疲れている時
* 特定の行動: スマホを見ている時、テレビを見ている時
これらのきっかけを特定し、可能な限り排除する、あるいは変更することを試みましょう。例えば、スマホを触る癖があるなら、決まった時間以外は手の届かない場所に置く、などです。
3. 代替行動を見つける
癖をしそうになった時に、代わりにできる別の行動を準備しておきましょう。これは、悪い癖を良い癖に置き換える作業です。
* 爪を噛む癖があるなら、代わりにハンドクリームを塗る、ストレスボールを握る、ガムを噛む。
* 夜更かししてしまうなら、決まった時間に照明を落とし、読書や軽いストレッチをする。
* お菓子を衝動的に食べてしまうなら、代わりに温かい飲み物を飲む、歯を磨く。
代替行動は、できるだけポジティブで、その癖では得られない満足感が得られるものを選ぶと成功しやすいです。
4. 小さな成功体験を積み重ねる
いきなり完璧に癖をなくそうとするのは難しいものです。まずは、「今日は〇〇しなかった」という小さな成功を意識的に数え、自分を褒めてあげましょう。 たとえ一日できなくても、次の日にもう一度挑戦すれば良いのです。焦らず、一歩ずつ進んでいくことが大切です。
5. ストレスマネジメントを心がける
多くの癖はストレスが原因で引き起こされます。日頃から、ストレスをため込まないような工夫をすることが、癖の改善にも繋がります。
* 適度な運動を取り入れる
* 質の良い睡眠をとる
* 趣味やリラックスできる時間を作る
* 友人や家族に相談する
6. 周囲の理解と協力を得る(必要な場合)
もし、癖がご自身の生活に大きな影響を与えている場合や、一人で解決するのが難しいと感じる場合は、信頼できる家族や友人に相談し、理解と協力を求めることも有効です。
テヘランやイスラエルからの報道に触れ、中東情勢の緊迫化に心を痛めている方もいらっしゃるのではないでしょうか。遠い国の出来事でも、ミサイル攻撃や死傷者のニュースは、私たちに不安や恐怖、無力感を感じさせます。
常に情報に触れる現代では、意識せずとも心が疲弊しがちです。連日の悲惨な報道は、知らず知らずのうちに心の負担となります。これは自然な心の反応です。
ニュースとの距離の取り方
もし、これらのニュースが大きな負担となっていると感じたら、一時的に距離を置くことも大切です。
* 時間や回数を制限する: 特定の時間だけチェックするなど、メリハリをつけましょう。
* 信頼できる情報源を選ぶ: 不確かな情報に惑わされないよう、公的な機関や大手メディアに限定しましょう。
* SNSとの付き合い方を見直す: 感情的な投稿やデマが多いSNSでは、見るアカウントを選んだり、休憩時間を設けたりするのも良いでしょう。
心の安定を保つために
心穏やかに過ごすためには、日常生活で意識的にリラックスできる時間を作りましょう。
* 深呼吸や瞑想: 静かな場所で自分の呼吸に意識を向けてみましょう。
* 身体を動かす: 散歩やストレッチなど、軽い運動は気分転換になります。
* 好きなことに没頭する: 読書や音楽鑑賞など、心が満たされる時間を大切にしてください。
* 信頼できる人と話す: 不安や心配事を一人で抱え込まず、話せる人に打ち明けるのも良い方法です。